ニシアフリカトカゲモドキ飼育におけるニオイ対策

飼育日誌

ペットを飼育する上で気になることのひとつに「ニオイ」があります。ニシアフ自身は無臭といってよいほどニオイがしないため、とても飼いやすいペットです。一方で、生きものを飼育する以上、適切に管理をしなければ排泄物等の臭いが発生するため、基本的なニオイ対策をすることをオススメします。今回は、ニシアフを飼育する上でのニオイ対策についてお話したいと思います。

ニシアフの飼育で気になるニオイについて

 ニシアフ自身は無臭であるため、犬や猫のようにシャンプーをする必要はありません。ニシアフ飼育で発生するニオイとしては、「排泄物のニオイ」と「活餌飼育で発生するニオイ」です。基本的にはケージや飼育用品を清潔に保ち、適切な床材を使用することである程度のニオイ対策をすることができますので、具体的な対策とオススメの用品についてご紹介します。

排泄物のニオイ対策

①ソイルで飼育する

 ニシアフの床材は必ずしもソイルである必要はなく、キッチンペーパーやペットシーツで飼育することも可能ですが、私個人としてはソイルでの飼育をオススメします。ソイル飼育のメリットは、湿度が保ちやすいだけでなく、1️⃣消臭効果があり、キッチンペーパー等での飼育よりもニオイが収まりやすいことと、2️⃣短時間で排泄物の処理ができることです。キッチンペーパーの場合、シェルター等を移動させて敷き直す必要がありますが、ソイルの上に排泄した場合、フンがソイルと一緒にまとまるため、フンが付着したソイルごとスプーンなどで取り除くだけで処理することができ、短時間で処理することができます。また、飼い主が外出または睡眠ですぐに処理できない場合でも、ソイルにはニオイを吸着する性質があるため、キッチンペーパー等と比較してニオイが収まりやすいです。

 爬虫類飼育用のソイルには様々な種類が販売されていますが、万が一誤飲しても大丈夫な素材であるか、ニシアフが排泄できるサイズの粒のソイルであるかを確認して購入することをオススメします。私はGEX EXOTERRAの「デザートソイル(Desert Soil)」を使用しています。目安として、30cm×30cmのケージでデザートソイル(2kg)の1/2〜2/3程度を使用します。

②消臭スプレーを使用する

 ソイルの上に排泄した場合は、周りのソイルごとフンを取り除けば臭いは収まりますが、シェルターの上にしたり、ケージの壁面に触れるように排泄するニシアフもいます。特に凹凸があったり素焼きのシェルターの場合は水洗いをしてもなかなか臭いが取れないことが多いため、その際は爬虫類用の消臭スプレーを使用することをオススメします。一般の消臭スプレーの場合、ニシアフの健康を害する素材が入っている可能性があるため、スプレー後の箇所をニシアフが舐めても大丈夫なように爬虫類用の消臭スプレーを使用するようにしましょう。私がこれまでに使用した消臭スプレーの特徴をご紹介しますので、購入の際の参考にしてください。

上記の3つの商品の中でニシアフの排泄物の臭いが取れやすいのは、テラリウムデオです。私の飼育しているニシアフの中には、凹凸のあるシェルターの上でフンをする子がいて、水洗いをしても他の消臭剤を使用してもなかなか臭いが取れなかったのですが、テラリウムデオを使用したら臭いがきれいに取れました。それまでシェルターに臭いが残っていたせいか、ずっとシェルターの上で排泄していましたが、テラリウムデオで臭いを取った後はシェルターにはよく登りますが、排泄はソイルの上でするようになりましたので、消臭効果は高いと感じました。

③温度を適切に保ち健康的に育てる

 ニオイ対策のためというわけではありませんが、消化不良を起こしたフンは臭いが強いため、健康的に育てるということは重要です。消化不良の原因として、餌の消費期限が過ぎている、餌を与えすぎている、飼育温度が低すぎる、寄生虫や病気等の理由が考えられます。爬虫類が受診できる病院は少ないほか、受診のための移動もニシアフのストレスになるため、私の場合はニシアフが下痢や便秘になった際には、まずは餌や温度の見直しを行い、整腸作用により爬虫類の下痢や便秘を防ぐ商品である「爬虫類用腸内細菌レプレーゼ」を餌に添加しています。ただし、こちらの商品は病気を治すものではないため、消化不良が長期間続いている場合は、動物病院を受診して検査を受けることをオススメします。

活餌等のニオイ対策

①活餌の保管ケースを定期的に洗浄する

 活餌のケースの掃除は定期的に水洗い等でケースを丸洗いするようにし、清潔に保つようにします。活餌が数匹残っているケースに、新たに購入した活餌を入れるということはせず、活餌を購入するごとにきれいに洗ったケースで保管するようにしましょう。フンだけ受け皿に落ちるように、ケースの底を工夫する方法もありますが、私の場合は、小さなケースを複数用意して使い切るまでのサイクルを早くするようにして、定期的に丸洗いしています。水洗い後にケースの臭いが気になる場合は、先程ご紹介した消臭スプレーをかけてキッチンペーパーで拭いても臭いが取れるためオススメです。

②部屋全体に効果のある消臭剤を使用する

一方で、ケースを定期的に洗っていたとしても、毎日は洗えませんし、活餌用の餌のニオイもあるため、ニシアフの排泄物と異なり、臭いのもとを完全に断つというのは難しいです。そのため、活餌のニオイ対策としては部屋全体への消臭剤を使用することをオススメします。私の場合はハル・インダストリの「消臭ビーズ」を使用しています。この商品は良い香りを発生させるというのではなく、ニオイのもとに直接作用して無臭化させるものであるほか、100%植物由来の消臭成分であるため、ペット部屋でも安心して使用できます。またニシアフの嗅覚が人間と比較してどの程度あるのかはわかりませんが、私は人工的なニオイや溶剤が生体のストレスになることも避けたかったため、無香料のものを選びました。部屋全体の消臭剤は、ニシアフの排泄物のニオイ対策のほか、袋から出した直後のソイルのニオイ対策にもなるため、活餌を使用しない方にもおすすめです。

 ハル・インダストリにはビーズの使用と併用するための消臭効果促進装置も販売されており、私はコンセントがないものを使用したかったため、簡易版の消臭効果促進装置を使用しています。簡易的な作りですが、2年以上使用しても壊れていませんし、併用すると消臭効果が高まるためオススメです。私は消臭促進装置を常にオンにしていますが、消臭効果促進装置を使用するとビーズを早く消費するため様子を見ながらオンオフの切り替えをしても良いと思います。

まとめ

ニシアフの飼育については、以下のような基本的な対策をすることでニオイに関するトラブルを防止することができますので、ニシアフの健康のためにも清潔な環境で飼育するようにしましょう。

  • 排泄物は見つけたらすぐに片付ける
  • 排泄物の臭いを吸収できるようソイルで飼育する
  • 爬虫類用の消臭スプレーでケージや用品を清潔に保つ
  • ニシアフを適切な餌の量、温度で飼育する
  • 活餌のケースは定期的に丸洗いする
  • 部屋全体に効果がある消臭剤を使用する

コメント

タイトルとURLをコピーしました